ボレアス鯖で航海中の紳士海賊Miguelの紳士的生活をレポートしていきます。 果たして、海賊の名に恥じない残虐行為をしていくことができるのでしょうか…ミ(ノ`∀´)ノゲ

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2010-05-31 Mon 01:09
紳士海賊物語第4話~再起をかけて、そして~
ナタールの港はいつも平和であった。
行き交う人々は皆顔見知りで、朝は挨拶の声が鳴り響く。
市場の行商の声は相変わらずよく通るし、交易商の相場表は相変わらず潮風で傷んだままだ。
たまにEUから航海者が訪れては補給のみで去っていくのであった。

実はここ数ヶ月海に出たことはなかった。
船は部下が丁寧に手入れをしていたし、ロンドンからはハワードが定期報告を入れてきており、世界情勢もつかんでいた。
しかし、相も変わらずあの女の詳細情報は手元に届くことはなかった。

海にでも出ず、花凛も追わず何をしていたか。

次世代へ向けての自分の在り方を考えていた。
聞けば昨今の海戦は新型戦艦の登場や、諸技術の発達によって昔と比べると驚くほど変化していた。
当時最強の攻撃力をを誇った戦列艦は、その装甲を厚くした装甲戦列艦にとってかわられ、
攻撃力を維持したまま機動力を大幅に向上させたロイヤルフリゲート、また造船屋の弛まぬ努力によって造船技術が発達し、今では船主の希望通りの船が誕生していた。

政治ではオスマントルコが列強入りを果たし、その勢力は野蛮ながらも拡大し続けている。
そして、極東の国、日本が3港を開港したことにより、従来の香辛料や宝石ビジネスを許さなくなったのだ。

こうした状況の中で海賊もまた変化を求められていた。
かつては商船相手に意のままに略奪していた白兵戦が、各国の働きかけにより甲板での一騎打ちを正義とする条約が締結されたことや、造船技術により数で勝っていても撤退せざるを得ない状況が生まれ始めた。
こうした条約により以前から活発に活動していた名だたる諸海賊は、敵船での一騎打ちに敗れて死亡したり、採算が合わないという理由で姿を消していったのだ。

今現在活動している海賊は筋金入りで、そうした状況は関係ないのだろうが。。。
そもそも私は英国軍人として戦ってきた。

これはどういうことか。

諸海賊に比べて、腕力が圧倒的に弱いのである。
英国式の砲撃戦によって、砲撃技術には磨きをかけたものの、ことに白兵戦については技術でも知識でも力でもなく経験しかないのであった。このような状況で一騎打ちなど到底考えれたものではない。
たとえ勝ったとしても相手商船の金庫は私たちにはどうしようもできないのであった。

このような状況にあって、私も海賊としての人生に幕引きをしようかと考えていたときであった。

「船長、こんな便りがきましたぜ。」

-提督 
ご機嫌いかがでしょうか。ロンドンにてついに花凛を発見致しました。彼女は現在列強軍人としてスペインを護っているだけなく、冒険家としても評判が高いようです。最近は日本とセビリアを行き来しているらしく、見かけぬ衣装で街を歩いているようです。提督の存在をまったく気にしていないことから、そろそろ機が熟したと言わざるを得ません。ハワード


いつもいつもこのハワードの便りをきっかけに私は動き始めるのであった。
ナタールにいる理由はなくなった。ロンドンに帰り、直ちに花凛捜索の準備を整えるべく船を駆ることにした。

「エルナン!リカルド!機は熟した。いざ再起を誓おう。」

こうして一路ロンドンへ。
そこには変わらず肌寒い街が待っていたのだ。
そして予想外の人物も。

「おかえり~^^」

なんと花凛本人だったのだ。

「ナタール楽しかった??お土産は???」

なんだこの胸騒ぎは?!私はこいつを恨んでいたのではなかったのか?!
そこにあったのは、郷愁感と懐かしさに似た新しい感情だった。

「せ、船長、顔が赤いですぜ。あ、もしや久々に女の子を見たから照れているんですね。」

リカルドはこの後まもなく解雇した。

「ミゲさん、冒険でもしたら?楽しいよ!」
「ふ、言われなくても分かっている。お前を追うにはお前と同じことをしなければ動きを読めないからな。」
「素直じゃないね、ミゲさん」
「き、気安く私の名前を呼ぶんじゃない!」

そしてアパートにて、緊急会議を行った。
「そういうことだ。これからしばらくは、私と共に世界を見てもらう。」

副官たちの顔色が変わったのが分かった。
「お、おれたち冒険するのか?!」
「提督はどんな学問を学ぶつもりだ?だ、弾道学ってまさか」

「ついてくるもこないも自分で決めろ。そして、あの吊るしたリカルドの単細胞野郎を19番商館の前に捨てて来い。」
「キャプテン、海賊稼業はどうするんですかい?」
「海に出ていればできないこともなかろう」
「さ、さっすがキャプテン。決めた、おれはついてくぜ!」

こうして紳士海賊は、冒険家として新たなスタートを切ることになった。

それにしても、またしても花凛によって私の人生は転機を迎えた。
同時にこの頃から、胸のざわめきの原因に気づき始めていたのであった。
それも当然のことだ。一人のことを何ヶ月も考え続けていたのだから。
この感情が、後に大きな傷跡を残すことになるのだった。。。


副官たちの飲み会にて。
「久々に提督の顔が見れてほっとしているよ。」
ハワードは機嫌よくワインを口に運ぶ。イクバールがウィスキー片手に言い放った。エルナンは相変わらず無口だ。
「おれもだ。案外元気そうでよかったよ。てっきりスペイン女にいれこんでるんじゃないかって思ったよ。」
「おい・・・」
「・・・」
「なんだよ」
「お前は一体今日何を見ていた?」
「え?ぼろぼろになったリカルドくらいだろ。あ~キャプテンは日焼けして真っ赤だったなあ!」
「・・・」
「いや、エルナン。キャプテンはロンドンの女には興味ないんだよ。花凛って女のことしか考えてないんだぞ?」
「・・・」
「アンジェラじゃ、無理さ。『花』のように『凛』としている女じゃないとな。」
「イクバール、それ以上はやめておけ。飲みすぎだ。」
「うるさいな、ハワード。トイレだ、トイレに行ってくる!」

トイレの扉が割れる音がした。
「は、は、ハワード!ま、まさかキャプテン、、、あの女に、、、」
「・・・どうやらそういうことらしい。」

「おれたちの給料はどうなる??」
「お前一体何の話をしてるんだ???」

今夜も二人はかみ合わない。
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別窓 | 紳士海賊物語 | コメント:4 | トラックバック:0 |
| 海の上でMiguel | 紳士海賊報告~懲りない海賊業~>>
この記事のコメント
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 こいつぁ~面白くなってきましたなw

 来週(!)の更新が楽しみです。
2010-06-01 Tue 14:05 | URL | 悪い海賊 #o/PXu/q6[ 内容変更]
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うはw
数日でこの出来・・すばらすぃ。

そしてなんか文章だけでも
上手だから読めてしまうんだなぁ♪

大航海時代は、
冒険と海賊と男と女。

そんな感じね~w

ミゲさん冒険楽しいよ冒険!
2010-06-01 Tue 17:56 | URL | 花凛 #Y17400wE[ 内容変更]
[]
相変わらず読ませる文章ですね~
先の展開が楽しみです
今後、花凛さんとミゲさんはどうなるんだろ?
ワクo(´∇`*o)(o*´∇`)oワク
2010-06-02 Wed 02:05 | URL | MARL #-[ 内容変更]
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そこから相撲湖交えての三角関係の始まりなのねっ!
ますます目が話せない!
2010-06-05 Sat 13:20 | URL | イブキ #xPR/ZykM[ 内容変更]
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